コロナ渦で一時人々の動向が停滞していましたが、旅行やアウトドアと徐々に活気が戻ってきています。
そんな中で最近問題として出てきているのはオーバーツーリズムです。
オーバーツーリズムとは何でしょうか。
簡単に言いますと、観光地にキャパシティ以上の観光客が押し寄せることで起こる問題の事を言います。
具体的な問題としては、街中の人混みや交通渋滞、トイレの不足といったインフラの問題、騒音やゴミの問題、環境破壊など様々な問題が挙げられます。
最悪の場合はそれらを原因とした地域住民と観光客とのトラブルも出てきています。
日本では『観光公害』という表現が使われる事もあるようです。
そんなオーバーツーリズムですが、観光地だけではないんです。
近年はキャンプブームもあって無料のキャンプ場は人が多く集まるようになっています。
それと共に来場客のマナー違反が目立つようになっていきました。
大声で騒ぐ、BBQ客同士で喧嘩する、河原にゴミを埋めて帰る、大音響で音楽を流す、迷惑駐車をするなど多発しているとの事です。
そのような事でトラブルが起きてしまうとせっかくのバーベキューも楽しめなくなってしまいますよね。
では、このようなキャンプ場のトラブルに対応できた例はあるのでしょうか。
目次
キャンプ場有料化はオーバーツーリズム対策の成功例!!
埼玉県飯能市の飯能河原はBBQなどが楽しめる無料のキャンプ場として人気が高かったのですが、徐々に来場客のマナー違反が目立つようになっていたそうです。
近隣住民からのクレームも相次ぎ、市は地元企業と自治体がタッグを組み、キャンプ場の有料化に踏み切る事になりました。
今年度はまず大型連休で実証実験を行ったようです。
その結果は来場者数は4分の1まで減少したものの、近隣住民からは「マナーがよくなった」「騒がしくなくなった」との声が寄せられていたようです。
結果的にキャンプ場を有料化し、テントの上限を設定することで、キャンプ場の空間に余裕が生まれ、利用者自身の「体験の質の確保」にも繋がったようです。
こうした事例のように近隣に住んでいる方にも迷惑が掛かってしまう事がある為、キャンプ場の有料化に踏み切る自治体も増えているようです。
マナーの良さやモラルの高さは日本人の良い面であるとテレビで取り上げられる事がありましたが、近年はその性善説は通用しないように感じます。
今大事なのは場所や施設を利用する一人一人が意識して環境への配慮を行う事にありそうです。
オーバーツーリズムの今後の課題は?観光客のマナー改善も‼
こういった問題は日本だけではなく世界中で問題として挙がっているのです。
観光客増加に伴い、排水やゴミの増加、騒音、景観の乱れ、宿泊施設やアパートが立つ事で固定資産税が増えてしまい、住民が退去をやむなくさせてしまう事もあります。
日本では9月7日から外国人の入国制限を緩和する事になっており、これからよりオーバーツーリズムの問題が出てくると思われます。
現段階で市や自治体などでも手ぶら観光の推進や観光客の制限、近隣エリアと協力して1部に集中しすぎないよう分散させようとする取り組みは行われています。
しかし、それだけでは課題は解消されないでしょう。
その為、私達観光客も改めて住民の方や環境に配慮するなどマナー改善を意識していく必要があると思われます。
例えば、有名観光地に行く場合には早めの時間にずらす、込み合う日程をずらす、観光場所をずらすなど時間場所を分散させてもいいかもしれません。
先ほどのバーベキューでは有料のバーベキュー場でルールを守る事で環境にも配慮できる事にもなるのではないでしょうか。
まとめ
オーバーツーリズムとは、観光地にキャパシティ以上の観光客が押し寄せることで起こる問題の事を言います。
近年はキャンプブームでキャンプ場は人気が出ており、それと共に来場客のマナー違反が目立つようになっていきました。
具体的には大声で騒ぐ、BBQ客同士で喧嘩する、河原にゴミを埋めて帰る、大音響で音楽を流す、迷惑駐車をするなど多発しているとの事です。
一部キャンプ場では地元企業や自治体がタッグを組んでキャンプ場を有料にする事でマナーの改善が出来た事例もあるようです。
9月7日より外国人の入国も緩和され、観光客が訪日しやすくなります。
オーバーツーリズムへの取り組みは色々行われていますが、まだ課題があるのが現状です。
その為、一人一人が改めてこういった環境問題を意識する事でより旅行やアウトドアも楽しめるようになるのではないでしょうか。
ちなみに近年はサステナブルツーリズムという考え方もあります。
環境汚染や自然破壊などにつながる商業化を避けて、地域の自然や文化を活かした観光地作りを行う事で本来の観光地の良さを引き出す事が出来るのではないでしょうか。
私は密かに期待しております。